和尚のひとりごと№1268「第32願 国土厳飾願」
和尚のひとりごと№1268「第32願 国土厳飾願」
第32願 国土厳飾願(こくどごんじきがん)
設我得佛自地已上至于虛空宮殿樓觀池流華樹國中所有一切萬物皆以無量雜寶百千種香而共合成嚴飾奇妙超諸人天其香普薰十方世界菩薩聞者皆修佛行若不如是者不取正覺
せつがとくぶつじじいじょうしうこくうくうでんろうかんちるけじゅこくちゅしょういっさいまんもつかいいむりょうざっぽうひゃくせんじゅこうにぐごうじょうごんじききみょうちょうしょにんでんごこうふくんじっぽうせかいぼさつもんじゃかいしゅぶつぎょうにゃくふにょぜしゃふしゅしょうがく
たとい我、仏を得んに、地より已上、虚空に至るまで、宮殿・楼観・池 流・華樹、国の中のあらゆる一切万物、みな、無量の雑宝百千種の香をもって、しかも共に合成せん。厳飾奇妙にして、もろもろの人天に超えん。その香、普く十方世界に薫ぜん。菩薩、聞かん者、みな仏行を修せん。もしかくのごとくならずんば、 正覚を取らじ。
【現代語訳】
私が仏となる以上、私の国土の大地から天空に至るまで、その間にある宮殿・楼閣・池や湧き出る水流・花々や樹々など、国中のあらゆるものがみな、すべて数え切れないほどの様々な宝玉の彩りを具え、さらに百千種類もの芳香を醸し出し、その美しく厳かに飾られた絶妙な様子が、他の国の人々や天人たちのそれを凌駕するようにしよう。さらにその香りをあらゆる世界に漂わせ、これをかいだ菩薩たちがみな仏道に励むようにしよ う。そうならないようであれば、その間、私は仏となるわけにはいかない。
参考文献
現代語訳浄土三部経 (浄土宗出版)
無量寿経 (阿満利麿 著筑摩書房